「もう終わった」と思っていた、あの日の私へ
退職届を出した日のこと、今でも覚えています。
私が休職したとき、最初は「少し休めば戻れる」と思っていました。でも気づいたら、職場に戻ることが怖くて怖くて、結局そのまま退職という選択をすることになったんです。
退職が決まった夜、布団の中で「これで私のキャリアは終わった」と本気で思いました。30代で無職、しかも心を壊して辞めた。そんな自分に、次の仕事なんてあるのかって。
でも——今こうして書いているということは、あのときの絶望が「終わり」じゃなかったということです。同じ気持ちでいる方に、まずそれだけ伝えたくて、この記事を書きました。
退職直後にキャリアを考えなくていい、本当の理由
退職したばかりのころ、「早く次の仕事を決めなきゃ」という焦りがずっとありました。でも今振り返ると、あのタイミングで無理に動かなくてよかったと思っています。
メンタル不調で職場を離れた直後の心は、まだ回復の途中にあります。そのままの状態で転職活動を始めると、焦りから「とにかくどこでもいい」という選び方をしてしまいがちです。その結果、また同じような環境に飛び込んでしまうことも少なくありません。
まず最初の一〜二ヶ月は、「回復すること」だけを目標にしていい。キャリアの立て直しは、その後でも全然遅くないんです。
回復期にやっておきたい、小さなこと
とはいえ、ずっと何もしないでいると不安になってくるのも事実ですよね。そんなときは「キャリアのため」じゃなく、「自分を知るため」の小さなことを少しずつやってみるのがおすすめです。
- 日記やメモに「今日感じたこと」を書いてみる
- 好きだったこと、やりたかったことをリストアップする
- 「何が自分を消耗させていたか」を振り返る
私はこの時期、ノートに「前の仕事でつらかったこと」と「少しでも楽しかったこと」を書き出してみました。そうすることで、次に選ぶ環境のヒントが少しずつ見えてきたんです。
キャリアを「立て直す」より「つくり直す」という考え方
「立て直す」という言葉、実はちょっとプレッシャーがありませんか?まるで崩れたものを元通りにしなきゃいけないみたいで。
でも、メンタル不調を経験したあとのキャリアは、以前と「同じもの」に戻す必要はないと思っています。むしろ、この経験があったからこそ、自分に合った働き方を一から考えられるチャンスでもあるんです。
「自分に合う環境」を言語化してみよう
転職活動を始める前に、ぜひやってほしいことがあります。それは、「自分が無理なく働ける環境ってどんなところ?」を言葉にすること。
たとえば私の場合は、こんなことが見えてきました。
- 残業が少なく、定時に上がれる環境がいい
- 成果を細かく数字で追われるプレッシャーが苦手
- 一人で集中して作業できる時間が必要
「これが自分の条件」と決めると、求人を見るときの基準が生まれます。「なんとなく良さそう」ではなく、「自分にとって大事なことがある職場かどうか」で判断できるようになるんです。
転職活動、メンタル不調歴は正直に言わなくていい?
これ、すごく気になる方が多いと思います。私も面接のたびに「退職理由、どう言おう…」と悩みました。
結論からいうと、詳しく話す必要はありません。「体調を崩したため退職し、現在は回復しています」というシンプルな伝え方で十分です。それよりも大切なのは、「今は働ける状態にある」ということを自信を持って伝えること。
ただし、あまりにも無理に隠そうとすると、面接でぎこちなくなってしまいます。「話せる範囲で、正直に、でも必要以上には話さない」というバランスを意識してみてください。
焦らなくていい。でも、止まったままでもなくていい
メンタル不調で退職したあとのキャリアの立て直しに、決まった正解はありません。3ヶ月で転職できる人もいれば、1年かけてゆっくり準備する人もいる。どちらが正しいということもないんです。
大事なのは、「自分のペースで、自分に合った方向へ、少しずつ動き続けること」だと思っています。
一度立ち止まった経験は、決して無駄じゃありません。むしろ、あのつらい時間があったからこそ、「どんな働き方が自分を幸せにするか」を真剣に考えられるようになった。私はそう感じています。
あなたのペースで、大丈夫です。ここから、一緒に歩いていきましょう。