「もう働けない」と思ったとき、お金のことが一番怖かった
私が休職を決めたとき、正直いちばん怖かったのは「お金」のことでした。
体も心もボロボロなのに、「休んだら収入がなくなる」「貯金が底をつく」って頭の中でぐるぐる考えてしまって。休むことへの罪悪感と、将来への不安が重なって、もう泣くことしかできなかったのを今でも覚えています。
でもそのとき、職場の総務の方から教えてもらったのが「傷病手当金」という制度でした。
知らないと損をしてしまうこの制度、今日は私の体験も交えながら、できるだけわかりやすく説明しますね。
傷病手当金とは?まずはざっくり理解しよう
傷病手当金とは、病気やケガで仕事を休まなければいけなくなったとき、給与の代わりにもらえるお金のことです。
健康保険に加入している会社員や公務員が対象で、だいたい給与の約3分の2が支給されます。全額ではないけれど、まったくゼロになるよりずっと安心できる金額です。
受け取れる期間は、通算して最長1年6ヶ月。2022年の法改正で「通算」に変わったので、途中で復職して再び休職した場合でも、合計で1年6ヶ月分もらえるようになりました。
もらえる条件を確認しよう
以下の条件をすべて満たしている必要があります。
- 健康保険に加入している(会社の健康保険や協会けんぽなど)
- 病気やケガで働けない状態である
- 連続して3日間休んでいる(この3日間を「待期期間」といいます)
- 4日目以降も休んでいる
- 給与が支払われていない、または減額されている
私が申請したときは、最初の3日間は有給休暇を使っていたのですが、その3日間も「待期期間」としてカウントされると知って少し安心しました。有給消化と傷病手当金は組み合わせて使えるので、覚えておいてくださいね。
申請の流れ、一緒に確認しましょう
ステップ1:まずはかかりつけ医に相談する
傷病手当金の申請には、医師の意見書(証明)が必要です。「仕事を休む必要がある」と医師に判断してもらうことが大前提なので、まずは診察を受けてきちんと病状を伝えましょう。
「大げさかな…」って思わなくていいです。休まなければいけないほどつらい状況にあるなら、それをそのまま伝えてください。
ステップ2:申請書を入手する
申請書は加入している健康保険組合や協会けんぽのホームページからダウンロードできます。会社の総務・人事担当者に「傷病手当金の申請書をください」と伝えても受け取れますよ。
ステップ3:申請書に記入する
申請書は大きく3つのパートに分かれています。
- 被保険者(あなた)が記入する欄:氏名、住所、休んだ期間など
- 事業主(会社)が記入する欄:休職期間中の給与の有無など
- 医師が記入する欄:療養が必要な旨の証明
私はこの「会社に記入してもらう」という部分が気まずくて、申請を後回しにしてしまいました。でも、会社側にとっても対応が必要な書類なので、遠慮せずお願いして大丈夫です。総務の方は慣れていることが多いですよ。
ステップ4:健康保険組合に提出する
3つのパートがすべて揃ったら、健康保険組合または協会けんぽに提出します。会社経由で提出するケースもあるので、総務担当者に確認してみてください。
支給されるまでに1〜2ヶ月程度かかることが多いので、申請はできるだけ早めに動きはじめるのがおすすめです。
知っておきたい注意点
退職後も受け取れる場合がある
「会社を辞めたら傷病手当金はもらえなくなるの?」と思っている方も多いと思います。でも、一定の条件を満たせば退職後も継続して受け取ることができます。
条件は主に2つ。退職日までに継続して1年以上健康保険に加入していること、そして退職日時点で傷病手当金を受け取っている(または受け取れる状態にある)こと。退職を考えている方は、先に申請を済ませておくことがとても大切です。
申請は「1ヶ月ごと」が一般的
傷病手当金は一度申請すれば終わりではなく、1〜3ヶ月ごとに申請書を提出する必要があります。体がしんどい時期に手続きが続くのは大変ですが、家族や信頼できる人にサポートをお願いしてみてくださいね。
制度を知ることが、自分を守る第一歩
「こんな制度があったなんて知らなかった」という声を、私のまわりでも本当によく聞きます。
休職や退職を決断するとき、お金の不安が足かせになってしまうことがあります。でも使える制度をちゃんと知っておけば、少し気持ちが楽になるはずです。
無理して働き続けなくていい。傷病手当金という「お守り」があることを、どうか忘れないでいてください。
あなたが安心して休める環境を、一緒に整えていきましょう。